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Deutsches Institut für Japanstudien
レイモンド 山本

レイモンド 山本

レイモンド 山本
日本学・国際関係
2014年9月 〜
(奨学生, 2014年9月1日 - 2015年3月31日)

yamamoto@dijtokyo.org

キーワード 

  • 東アジアにおける国際関係
  • 日本の対外援助政策
  • 日本における政策立案

 

研究の概要

政府開発援助は、第二次世界大戦から現在に至るまで、日本の対外政策を反映する、最も重要な外交的手段である。1951年にサンフランシスコ講和条約が賠償金を支払う責任を日本に負わせた後、対外援助は、近隣諸国との関係を正常化する手段となった。

一方、景気の回復または1973年の石油危機に伴って、対外援助は、アジア諸国における市況研究や資源開発などにとって欠かせないものとなった。そして、1990年代以降の国際人道的援助への参加や、開発途上国における貧困削減への取り組みによって、日本はグローバルパワーとして位置づけられた。

しかし、2000年以降、安全保障の戦略には変化が見られ始めた。1970年代においてのソフトパワーの理想を反映していた総合的な安全保障に対して、2000年以降の安全保障の特徴は、ハードパワーの行使であると言えよう。具体的には、法執行に必要な方策と巡視船を整備するための資金を通じて、日本は東南アジア諸国の戦力を増強してきた(経済産業省によると、巡視船は兵器として定義される)。これらの経緯から現代日本の対外援助にみられる傾向をいかに解釈できるだろうか。

 本研究は、三つのアプローチあるいは視点を用いてこの問いへの解決を目指す。つまり、分析において用いられるのは、国際関係論の主要な理論的枠組みである次の三つである。

  • 権力に焦点を当てられた現実主義
  • 利益から出発する自由主義
  • 規範を重視する構成主義

米ソの冷戦の終了がもたらした新しい安全保障環境だけでは、日本の対外援助にみられる変化を十分には説明できない。故に、対外援助は、様々な視点から見直されるべきである。本研究の目的は、対外援助の各戦略と1990年代以降の社会的・政治的な変化との関係を分析することによって、対外援助に関する知識を深め、先行研究に貢献するというものである。