インガー・マレーン・バッハマン
政治学
(奨学生, 2013年10月1日 - 2014年2月28日)
調査対象
博士論文
ワーキングタイトル: 高齢化社会における都市部の市民参加 - 東京都の選んだ自治体における高齢者の市民参加の促進
人口推移を背景に、東京都庁は「2020年の東京」というプログラムで「少子高齢社会における都市モデルを構築し、世界に範を示す」という目標を掲げており、東京23区は、高齢者がNPO、ボランティア団体、町作りなど多様な地域活動に参加しやすい環境を整備しようとしている。
この博士論文では、東京23区がこの目標を達成するためにどのような方策を採っているか調査する。東京23区中からいくつかの自治体を選び、制度的·非制度的な環境で高齢者の市民参加が数多く見られているかを例示する。現在の地方分権改革を背景に、自治体の方策はそれぞれ違うが、選び出した地区ごとの、住民の気質や意識などの特質をふまえての考察も興味深いものとなるだろう。
制度分析ために、エリノア・オストロムによるInstitutional Analysis and Development (IAD) フレームワークを使用する。IADフレームワークは公共選択論に関連してですが、活動主体の行動が個人の個人的な選考だけではなく状況の論理(situational logic)にも感化されているという点で異なっている。