リリアーネ・へッペー

文化学、沖縄学
2025年9月
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ウィーン大学東アジア研究科博士課程に在籍し、文化研究を専攻している。修士課程では、沖縄研究と、沖縄を中心に〈日本〉を再構築しようとする島尾敏雄の「ヤポネシア」概念に関する言説を研究した。
現在の研究では、島尾敏雄の「南島エッセイ」を中心に、日本文学における文化とアイデンティティの問題を探究している。デジタルクローズリーディングの手法を用い、沖縄と日本本土との文化的関係に対する島尾の多層的な考察を分析し、その文学作品に織り込まれた複雑な文化・アイデンティティ言説を明らかにすることを目指している。
ドイツ日本研究所滞在中は、1950年代から1980年代にかけての文化・アイデンティティ言説に注目し、当時のイデオロギー的潮流が島尾文学に与えた影響を検討している。