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Deutsches Institut für Japanstudien

政治参加と幸福:公私分離とジェンダー平等

 2010年6月年 - 2011年3月

近代が公的なるものと私的なるものの二分の基に成り立ってきたこと、そしてそのような公私分断においては公的領域からの女性の排除という明らかな不均衡なジェンダー関係が介在していたことは既に多くの研究が明らかにしてきたところである。第二次大戦後、国際的に、また地球上の多くの国々において、平等が人類の幸福に欠かせない要素であることが認識されるに至っている。さまざまな政策的進展もあり、女性の社会進出に一定の成果が見られつつある。しかしながら、男性は外(公)、女性は内(家族)という性別役割分担は今も、意識として、また制度として色濃く残ったままである。結果、多くの近代先進諸国において市民の公的社会参加はなおもジェンダーインバランスの様相を呈している。本研究プロジェクトでは、女性の社会参画の指標として最もよく用いられ、公的領域と私的領域の矛盾としてのジェンダーインバランスが明らかな分野である「政治参加」を取り上げ、特に選挙に立候補し、政治家、議員として活動するという公的領域における営みにおいて、私的領域を形成する家族がどのような効果を持ちうるのかを考察する。本プロジェクトはDIJ外部の研究者との共同研究である。また東海ジェンダー研究所の団体研究助成(2010年度)の対象となっている。


スタッフ

田中 洋美 (until 2011年3月)
社会学