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Deutsches Institut für Japanstudien

細部

1998, ISBN 4-7885-0629-7, ¥3200, 新曜社, 東京, 351頁

著者

ヒラリア・ゴスマン
村松泰子

メディアがつくるジェンダー 日独の男女・家族像を読みとく

 本書はメディアについての二つのシンポジウム「女性とメディア」(1993年12月、お茶の水女子大学文化センター(現ジェンダー研究センター)、東京ドイツ文化センター主催)並びに「日本のメディアにおける家族像」(1995年2月ドイツ-日本研究所主催)をもとにしたものである。本書の出版にあたり発表原稿を編集しなおし、さらに現状分析から一歩進めて、いくつかの寄稿論文を追加収録した。

メディアは「ジェンダー」つまり男女役割や家族をどう描いているか?マンネリやステレオタイプに陥らず、平等な関係や新しいイメージを表現しているだろうか?こうした市民の「メディア・ウォッチング」の関心にもとづき、日独の研究者がテレビ・新聞雑誌・小説の描く男女・家族像の読み直しを試みる。同時に言論表現の自由やポルノ論争、メディア内外の女性たちによる男女平等戦略、メディア・リテラシーの最新動向について、北京世界女性会議の精神を踏まえて議論を深める。

コンテンツ

村松泰子
マスメディアで語っているのはだれか
pp. 9-40

ヒラリア・ゴスマン
日独のテレビドラマ―夫婦の描き方を中心に-
pp. 43-77

塩谷千恵子
テレビドラマにみる日本型家族像
pp. 78-103

中野恵美子
テレビアニメにみる日本の家族像-サザエさん、クレヨンしんちゃん、クッキングパパより-
pp. 104-135

吉田清彦
テレビコマーシャルのなかの家族像の変遷
pp. 136-160

斎藤正美
新聞の「国際家族年」ディスコースとジェンダー
pp. 163-189

諸橋泰樹
日本の大衆雑誌が描くジェンダーと「家族」
pp. 190-218

与那覇恵子
現代文学にみる<家族>のかたち
pp. 219-240

加藤春恵子
日本の女性の認識・言論・表現の自由をめざして
pp. 243-268

ユタ・ブリュックナー(香川檀訳)
ドイツにおけるポルノ論争
pp. 269-289

アネレーン・クラーネフース(鈴木芳子訳)
女性による女性のためのメディア戦略-テレビのイメージ差別とたたかう女たちの自助活動-
pp. 290-311

鈴木みどり
メディア・リテラシーと女性のエンパワーメント
pp. 312-337