メアレ・カーチャ
近代東アジア史・ジェンダー史
2025年10月
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ハーバード大学の博士課程に在籍し、近現代東アジア史およびジェンダー史を専門としている。研究では特に日本帝国の越境的な歴史、東アジア地域における日本の帝国主義および植民地主義の文化的・社会的影響、ならびにそうした状況下における女性たちの知的・社会的活動に焦点を当てている。
博士論文では、1895年から1945年までの植民地下の台湾および朝鮮において、女性たちが女性団体に所属することを通じて果たした役割を研究している。本研究では、帝国的および汎アジア的なフェミニズムの視点を分析枠組みとして用いることで、女性を受動的な存在あるいは熱心な植民地主義者という二項対立的な枠にとどめるのではなく、植民地体制の中で彼女たちが追及した複雑なニーズや志向を浮き彫りにすることを目指している。帝国主義的イデオロギー、(準)フェミニズム的関心、個人的野心の交差点を分析することで、本研究は日本帝国主義下における女性たちの経験を、グローバルなジェンダー研究および帝国研究の枠組みの中で考察する。
DIJでは、集中的なアーカイブ調査と、当該分野の日本人研究者との意見交換に取り組む予定である。