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Deutsches Institut für Japanstudien

政治とインターネット

 2001年10月年 - 2006年5月

日本の政治がかたち作られ、伝達される形態を、インターネットの登場はいかに変えるのであろうか。既存の公式・非公式の回路のほかに、市民と政治家の両者の架け橋となるような新しいコミュニケーションの手段となるのであろうか。日本におけるインターネットの政治的な利用について、どのような評価を下せるのだろうか。日本はここで“特殊な道”を歩むのだろうか。それとも日本においても他の西欧工業化社会におけるのと同様の発展がみられるのであろうか。以上がDIJの社会科学部門が、目下の重点研究領域である「日本における政治とインターネット」に取り組むにあたって、最初に提起した題はこのようなものであった。国家機関や民間のインターネット利用の調査に続いて、本プロジェクトでは以下のようなケース・スタディを行っている。

まず、ベレーナ・ブレヒンガー(2002年1月までDIJに所属)は日本の政治家や政党のインターネット利用について調査した。インターネットは日本においてすでに選挙活動のメディアとして根付いているかどうか、そして日本の政治家や政党のメディア戦術はどのようなものなのか、さらに、これまで選挙に関心を持たなかった有権者層を掘り起こし、政治家と選挙民のあいだのギャップを埋めるために、インターネットという新しいテクノロジーは適しているのか否か。ブレヒンガーは2001年6月に実施された参議院選挙の選挙戦の分析し、これらの問題を検証した。イサ・ドッカはまず外交に関わるインターネット・コミュニケーションに注目した。2001年の日韓間歴史教科書問題をめぐる論争を分析することにより、どのように各陣営がそれぞれの見解をインターネットを介して主張し、また日本と韓国、あるいは政府と民間のあいだでどのような相違が見られたかを明らかにした。次に日本のさまざまな市民運動におけるインターネット利用を調査し、市民団体にとってどのような面が便利で有益であるかを検証した。さらに、その結果をもとに日本と韓国及びドイツの市民運動、また日本と韓国の平和運動におけるインターネット利用の比較研究を行っている。


イベント

2005年4月27日
DIJ 社会科学研究会
Slipping Through the Net: Regulation of Online Election Campaigns (日本のオンライン選挙キャンペーンに関する規則)

2003年12月5日
ワークショップ
E-Democracy in East Asia? How the Internet Affects Politics and Civil Society in Japan, South Korea, and Taiwan (東アジアにおけるe-デモクラシー? インターネットが政治や市民社会にどの影響を与えるか)

2002年4月24日
DIJ 社会科学研究会
The Internet and Political Activism - The case of the "textbook affair" 2001 (2001年の教科書問題とインターネット上での政治活動)

スタッフ

イサ・ドッカ イサ・ドッカ (until 2006年5月)
政治学

ベレーナ・ブレヒンガー ベレーナ・ブレヒンガー (until 2002年1月)
政治学