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Deutsches Institut für Japanstudien

東日本大震災後の消費と経済的持続性

 2012年4月年 - 2014年8月

2011 年3 月11 日の東日本大震災は被災地の経済に広範な打撃を与えただけにとどまらず、日本全体 において人々のビジネスに対する考え方や経済行動にも影響を与え ている。ドイツ日本研究所の本プロジェクトでは、消費行動に焦点 を当てながら、この状況を以下の三部構成で考察していく。

倫理的消費

プロジェクトの第一部では消費者がモノを購入する際、商品、ならび に製造過程における環境配慮、社会的責任をどのように考慮しているの か考察する。「倫理的消費」というテーマは震災を通じてその意義を一 層増している。そこで2009年以来、これまで行ってきた倫理的消費に関 する研究を継続することで、消費者の態度の変化、実際の購買行動の変 化を分析していく。

寄付行為とボランティア活動

第二部は寄付やボランティア活動を含む、広義の「消費」の定義に基 づいて展開する。ここではなぜ人々は時間、お金あるいは労働力を「寄 付」するのか、そしてそれにはどのような感情が前提となっている のか、あるいはいかなる結果を期待しているのかという点を考察す る。日本における寄付額やボランティア時間は国際的には比較的少 ない。今回の震災を通じ、寄付やボランティア活動への考え方がど のように変化したかを分析する。

ストレス対処としての消費行動

第三部では参加観察法に基づき、消費行動を通じた震災に対するス トレス対処(コーピング)の過程を検討するとともに、他のコーピ ングメカニズムとの関係を考察する。震災への心理的な対処につい ては多くの先行研究があるものの、対処メカニズムとしての消費行動 はこれまでほとんど注目を集めていない。

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スタッフ

フローリアン・コールバッハ フローリアン・コールバッハ (until 2014年8月)
経営・経済学